お問い合わせ 電話でお問い合わせ

東京都目黒区の不動産売却・購入なら仲介手数料無料のボンドリアルエステート

  • 不動産コラム

金融緩和継続で住宅ローンの金利はどうなる?

 

2月24日、日銀総裁候補の植田和男氏の所信表明にて、「現在日本銀行が行っている金融政策は適切であると考えている」「今後も金融緩和を継続することが適切であると考えている」と述べられました。

 

このことが住宅ローンの金利にはどのような影響が考えられるのでしょうか。
今後の住宅ローンの金利について考えます。

 

金融緩和=低金利

 

まず、一言で結論から述べてしまうと、金融緩和を続けるということは、住宅ローンの「変動金利」は現状のまま上がらないと考えられます。

 

変動金利というのは「短期プライムレート」と呼ばれる、銀行が融資に問題がないと判断した信用力の高い企業に融資をする際に適用される金利(期間1年以内)の影響を受けて、各銀行が決定していきます。

 

そしてこの短期プライムレートというのは、日銀の金融政策の影響を受けることになります。
日銀が短期金利を引き上げると、短期プライムレートは上昇し、住宅ローンの変動金利も上昇する、という仕組みです。

 

ですので、日銀が金融緩和を続けるということは、現状の低い金利が維持されることを意味しているわけです。

 

変動金利と固定金利

 

ただし、住宅ローンには変動金利と固定金利があり、「変動金利」は現状の低水準のままですが、実は「固定金利」は上昇しているのです。
なぜかというと、固定金利と変動金利では影響を受ける対象が異なる為です。

 

変動金利は日銀の政策金利(短期金利)の影響を受けるわけですが、
固定金利はというと「長期プライムレート」といって、主には10年国債のような長期金利の影響を受け変動します。

 

2022年12月に日銀は長期金利の上限を0.25%から0.5%に引き上げました。
これは事実上の利上げなり、その結果住宅ローンの固定金利も上昇することとなったのです。

 

このように、変動金利と固定金利が影響を受ける対象は違えど、共通しているのはどちらも「日銀の金融政策の影響を受ける」ということです。
その為、今回日銀の総裁が10年ぶりに交代する事により、新しい総裁がこれまでの金融緩和政策から方向転換をして利上げに向かうのではないか、といった憶測が飛び交い、新総裁が大きな注目の的となっていました。

 

ですが新総裁候補の植田氏は金融緩和政策を継続する方針となったことで、固定金利は上昇する可能性も考えられますが、変動金利はここ数年は変わらないであろうと考えられます。

 

変動金利はいつ上昇する?

 

では変動金利はいつ上昇するのでしょうか?
住宅ローンを変動金利で組んでいる方が多いと思いますので、金利の上昇は嬉しくないことです。

 

ですが1つ言えることは、「日銀が金融緩和政策から利上げの方向に方向転換する=住宅ローンの金利も上がる」時というのは、「景気が良くなっている時」と考えられます。

 

所信聴取でも植田氏は「2%の物価上昇は賃金の上昇なくして実現はしない」と述べられていました。

 

「現在は物価が上昇していますが、これは輸入物価上昇の影響を受けているに過ぎず、需要の強さによるものではありません。
その為いずれこの物価上昇は今後、減衰していくとみられる」とも述べられています。

 

現在の物価上昇の中で金利が上がれば、ますます消費は冷え込み、本当の意味での物価上昇も遠のいてしまうであろうと私も思います。

 

物価の上昇と、特に昨今の不動産価格の上昇はむしろ正常なことであると考えます。
世界的に見れば日本の不動産価格も含めた物価は、まだまだ低い水準と言えます。

 

ですので、問題なのは不動産価格や物価の上昇ではなく、「給料が上がらない」ということなのです。

 

植田氏はこうも述べられていました。
経済物価情勢に応じて適切な政策を行い、経済界の取り組みや政府の諸施策とも相まって、構造的に賃金が上がる、そういう状況をつくり上げるとともに、一時的でなく、持続的安定的な形で、物価の安定を実現したいと考えております。」
「2%上昇に良い芽は出てきている。これを育てていくことが大切」と。

 

植田氏を次期総裁に指名したのは岸田内閣です。
岸田首相は「物価上昇率を超える賃上げ」を目出しています。

 

実際に大手企業は続々と賃上げを行っています。
私はこういった流れはいずれ中小企業にも波及していくのではないかと、期待も込めて考えています。
そうしなければ良い人材を確保することが難しくなっていってしまうことが予想される為です。

 

まとめ

 

住宅ローンの金利が上がる時というのは、景気が良くなり、給料も上がった未来に起こることであると考えています。
給料も上がらず金利だけが上がってしまう、という最悪のシナリオも考えられるのかもしれませんが、私は期待も込めて、物価(不動産価格)上昇、+賃金上昇、その先の金利上昇であって欲しいと切に願っています。

更新日:2023.02.24

CONTACT

お問い合わせ

ボンドリアルエステートはあなたの売りたい買いたいを叶える会社です。